2012年10月25日
三島市:子育てアドバイス:こだわりのある子は生きにくい。
< 障がい児(者)ではないけれど、こだわりが強い人っていますね >
こだわりが強いことで、生きにくさを感じている人はいませんか?
人の性格はいろいろ 「みんなちがって、みんないい」 は、
金子みすずの「わたしと小鳥とすずと」の一節で、有名です。
確かに、人の個性はマチマチ、それぞれちがっているから面白い、
どれが良いとか、悪いとは言えませんし、世の中、いろんな性格の人で
補完して成り立っています。
でも、そんな中で性格のために「生きにくさ」を感じている人がいたら・・・、
その人のその後の人生が生きやすくなるとしたら・・・・・。
生き方、性格をを変えていくのも必要だと思います。
< 発達障害の子どもの特徴 >
最近、知的障害ではないけれど、トラブルを起こしやすい発達障害児(者)の
問題が取り上げられています。
自閉症や学習障害、多動性障害などの特徴を持った人たちです。
彼らの特徴に、「強いこだわり」を持つ性格であることが、言われています。 (固執性)
自分の予想していなかった環境(手順、道順、順番など)になると、パニックになり
極度な不安を訴えます。
実は、こういう状況は、障がい者と言われていない人の中でも起きる場合も
あります。
< 普通の人の中にあるこだわり >
人が何か特別のものにこだわって、成果を見せる場合もあります。
科学者、芸術家、専門職・・・
のなどは、それで成功しているとも言えます。
ただ、問題は何事にも「こだわりが強い」事で、生きにくさ、仕事のしにくさを
感じているとしたら、「こだわり」を少し直して、柔軟な対応ができるようにするのも、
本人が人生を生きやすくするためには、良いのかもしれません。
身近でよくある場合が、
着るもの、持ち物へのこだわり、
食べるものへのこだわり
(肉、魚は食べない、極端な偏食、外食はしない)
一見、どうでもよさそうなことですが、実はその人のこだわり(固執性)を表している
ものであり、極端な場合はその性格が仕事や、対人関係に出ていると考えた方が
良さそうです。
そのこと自体は今の時代、どうにかなってしまいますが、
その固執性によって、
仕事の進め方・・・・・、
人との関わり方・・・・・
スケジュールなどの変更への対応・・・・など
急に状況が変わった時、環境が変化したときに、パニックに陥ります。
普通の人なら、柔軟に対応出来るところを、自分を制することが出来ないため
相手を攻撃するか(相手が悪いと思う)・・・その現場から降りてしまう(逃避)ことを考えます。
その人の人生だから勝手とも言えますが
でも、そんなことを繰り返していたら、仕事も家庭も持てません。
< 子ども時代に見えるこだわりは、大事に・・でも、、柔軟な子どもに・・・・ >
子ども時代にこだわりの強い子どもだったという話は、大成した人に
聞かれる話です。
ですから、夢中になれることを子ども時代に思い切りやらせることは大事にした方が
よいと思います。
しかし、同じ服、同じ道順、同じ順番、同じ食べ物、人見知りが極端に強いなどの
状況が見られたら、それは、少しづつ順応できるようにした方がよいと思います。
子どもであれば、あえて嫌がるいつもと違うものを出して、少しでも食べられる
練習をするとか・・・・・
その場合は、出来たら、ほめること
どんな子どもでも、褒められれば喜びます。
こだわりの強い子どもを他の環境に柔軟に対応出来る人にするには、こういう訓練が
必要です。(順応性を身につける)
家庭の中で、毎日の生活の中で取り入れられることが、一番の進歩につながります。
こだわりのある人は、人生のいろんな場面でトラブルを起こします。
それは、大抵の場合、「相手が悪い」ことになりますが、それは本人がそう思うことで
自分のこだわりを守ろうとする結果であって、本当はどちらが良いとも悪いとも言えない
のではないでしょうか。
< 先の見えない時代を生きるには、こだわりがない方がいい >
私達、中年以上の大人は、こだわりとプライドを持って今後も生きるのは良いでしょう。
しかし、これからまだまだ先の長い若い人は
先の見えない・・・、、予測のつかない・・・、 これまで経験したことのない道・・・
こういう社会を歩んで行かなければならないとしたら、「こだわり、固執性」は
マイナスの要因になるかもしれません。
固執性、こだわりがあるために、職を選び、結果的に親の年金に依存するニートになったら
親なき後は、どうやって生きていくのでしょう。
このことに気づいたら、子どもの極端な固執性を柔軟な性格、臨機応変に対応できる
性格にするために、周りの大人も協力して固執をなくす努力(訓練)をすべきと思います。
元自閉症児の指導
精神障害者の支援 などを行ってきた経験から・・でした。
(でも、これは普通の、一般的な人の話です。) 野村諒子