プロフィール
野村りょう子
野村りょう子
三島市議会議員 無所属  (会派)緑水会
NPO法人東部パレット 理事 
コミュニティスペース・ジモット  代表

(連絡先) 〒411-0046 三島市芙蓉台 1ー6ー13
TEL  090-9926-7607
FAX  055-988-1380
mail: nomura.ryoko31@gmail.com

(モットー)居場所と出番がある人が輝くまちづくりを!! 「誰でも、出来ることがある。」 どんな状態の人でも誰かのために出来ることがあると思っています。            人は必要とされていると感じることで、前を向いて生きていけるのではないでしょうか。 
市民の皆さんが、できることを生かして生き生きと生きがい、やりがいのあるまちづくりを目指していきます。
人が輝いているからこそ、そのまちは魅力的な住みたいまちになります。
そんな市民の皆さんの思いや声を生かして,まちづくりをご一緒にしていきましょう。
ハード、ソフト、両面から環境整備に取り組んでいきます。    
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2014年12月03日

三島市: 居場所づくりを考える

三島市: 居場所づくりを考える
   
   < 居場所づくりを考える >   野村諒子

1.地域組織の役割り


 東日本大震災を受けて、地域のきずなの重要性が見直され、その機能を高める場所として「居場所」を地域の中につくることが求められるようになりました。
これまでの地域組織が弱体化し、婦人会や子供会、青年団、老人会などは加入する人が減り、解散する所も非常に増えています。
 しかしその一方で、これまでこのような地域の組織があればこそ、その地域で暮らすことに安心感が生まれ、人が生きていく上で存在する意味を自覚することができていた事が見直されています。
 そこで、このようなことから、国でも、きずなづくりの推進に前向きな取り組みを始めています。
 そのきずなづくりの拠点となるのが、地域の居場所です。
 これまでの地域の組織を再生するのではなく、子育て支援や、高齢者支援や、障害者支援、若者支援など目的を持った地域の居場所づくりが活発に議論されています。
 しかし、そのやり方や進め方を間違えると、利用者は利用するだけのお客さん化して、自分たちで運営を担う意識を持たないまま、依存的な人たちを生み出すだけの場所になってしまいます。
かつての地域組織は、そこに所属することで社会性、歴史文化の伝承、生活の知恵、などたくさんのことを学ぶ場であり、それを次の世代に引き継ぐ場でもありました。


 
2.居場所をつくる目的  


 本来、助け合うのが当たり前の時代にあっては、地域のきずなと言わなくても「困った時はお互い様・・・」と言って、色々な手助けがありました。
 しかし、その隣近所の助け合いがなくなり、隣近所とも疎遠になると困った状況の中でも相談する人もいない、孤立した状況の人たちが多くなり、そこに事件や事故など、犯罪に巻き込まれることも増えてきました。
 このような状況から、もう一度安心安全な地域づくりを行うことを目的にきずなづくり、居場所づくりが叫ばれるようになってきました。

3.居場所づくりを広げる課題

  地域のきずなの必要性は、地域社会の機能を取り戻すことであると考えますが、一度壊れてしまった機能を修復、再生していくことは容易なことではありません。
携帯電話やパソコン、FAXなど通信伝達機能は簡単になり、連絡を取り合うのも容易であるはずですが、個人情報保護条例などの規制のある中では、隣に住んでいる人の連絡先も本人承諾がなければ明らかにされない場合もあり、連絡組織づくりでも簡単にはいかない時代です。
しかし、このような時代であるからこそ、相談できる場所、気軽に立ち寄れる場所、安心できる場所が必要なのではないでしょうか。
  つまり、地域の人と人を結ぶ場をつくることで顔が見える関係性を取り戻し、近くに相談できる人、何かあると助けてくれる人がいるという安心感を持って生活できることが重要なのだと思います。
現状では、このような居場所を誰がどのような形でつくっていったら良いのか、マニュアルがあるわけでもなく、取り組み始めた人たちの個人的な経験やネットワークに依存している部分が少なくありません。 
必要性が叫ばれているのに、それをつくっていく仕組みが確率されていない状態です。


4.現状の課題

  このような事業は、国が取り組み始め予算化すると地方自治体にとっては事業を推進することが目的になり、地域とは無関係な場所や団体に「委託業務」という進め方で、行政よりの団体などに委託に出される場合が多くあります。
  地域の絆は、その機能を果たすための「居場所づくり」事業を推進するのであれば、時間と手間がかかっても、地域の人に委ねて行くべきだと思います。
手間暇かけて少しづつ進めていく過程において、人と人の信頼が生まれ、そこに核になる人が育ち、本当の意味での「居場所」が生まれてくるのだと思います。
単に場所を開設するだけでは、本来の「居場所」にはなりません。
そこに集まる人が、単なる利用者としてだけでなく自分たちも運営に参画する意欲のある人たちの溜まり場になることで、地域にとって人の拠り所としての機能や絆の拠点になるのだと思います。
  地域の中の人材を探し、その地域の実情に合わせたやり方で良いはずなのに、予算がついた途端に、業務委託という形で場所を作ってしまうと本当はニーズのない場所であったり、適任ではない職員が配置されたりすることもあります。
そこで展開されるのが、利用率をあげるために市民が喜びそうな事業です。
それでは、職員はそれを開くこと追われて、本来のきずなづくりや相談業務などがおろそかになりかねません。
 その居場所づくりが、場所を開所することが目的化されてしまいがちです。
 これでは、本来の目的は果たせなくなる可能性があります。
 さらに問題なのは、 そこを使う利用者が全くのお客さんとなってしまうことです。
 子育て支援センターや高齢者サロンの現状がそれに近く、高い税金を使って運営していますが、利用者も一緒に運営に関わる相互支援の人を育てる場所になっていないのが たいへん気になります。
 
 地域の力は、地域に住む人たちが支援される側から、成長し支援する側になることで循環し、地域に根ざした営みとして築かれてきたものだと思います。
 それが、業務委託という運営ですと「お仕事」という意識の運営者と単なる利用者という人が利用するだけで、いつまで経っても地域の絆にまで高めていくことができないのではないかと心配です。
 業務委託ではなく、地域の人材、場所、事業などが無理のない形で関わり、持続可能な運営ができれば、行政に依存しない民営での居場所づくりでも、十分機能できます。
  地域の絆は、こういう人と人のつながりでつくられていくことが重要で、それは急いでつくるものでもなく、 時間をかけて築かれて行くものだと思います。

 5.地域の居場所は、アイデアでどこでもつくることができます 


 それは、居心地の良い喫茶店、レストラン。公民館。街中のお店、エステサロン・・・などなど。
 いつでも立ち寄れて、楽しくなるところ、知り合いの人が集う場ならそれは居場所と呼んでも良いと思います。
 ドイツでは、街中のいたるところにあるスポーツ施設には必ずカフェやバーが併設され、汗を流したあとの語らいの場になっていると聞いています。
このようなどこでもある場所が地域の中で重要な役割を果たしていることを認識するだけでも、大きな意味があると感じます。
 私の知り合いが通う美容院は、お菓子や食べ物を持ち寄って、お茶を飲みながら、おしゃべりしながら順番を待っているお店と言っていました。
 居場所は、そこに集う人と人が、悩み相談を受け入れ、生活の知恵を相互に交換し、子育ての知恵やアドバイスを受け、老人介護や、病人の扱い・・・様々な先人の知恵をいただく場にもなることで、地域のきずなが培われる場になるはずです。
 場所を新たにつくるだけでなく、こういう地域の中にある居場所の果たしてきた役割を見直し、そういう場を提供している人たちの存在に気付くことも大事なことだと思います。




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